― 回想・炎の戦場 ―[その日、平原は赤々と燃えていた。周囲には戦車や兵器の残骸が散らばり、炎を吹きあげている。逃げまどうゴブリンどもの声と炎の爆ぜる音、周囲から轟く騎士たちの鬨の声。それらすべてを圧して咆哮が響き、とっさに手近な巨人の死体の影に飛び込んだ。直後、地面な新たな焦げ跡を一直線に残しながら、炎のブレスがまたゴブリンの一部隊を焼き払う。] くそっ、ディルドレめ…[舌打ちして上空を睨み、撤退の合図を出すべく手をあげた───]