人狼物語−薔薇の下国

208 守護天使は暗闘する


天使を騙る者 シメオン

………………。

[思わず口元を押さえたのは、嫌な予感がこみ上げたから]

にゃ、にゃー。

[試しに押し出した声は、完全に猫の鳴き声のそれである。
泉の辺のカエルがぴょこんと跳ね上がり、霧の向こうに姿を消すまでの数分間、珍妙な顔で硬直した。

辺りを漂う白い霧には、奇妙な魔力が篭っていると、わかっている筈だった。
でもまさか、こんな効果が現れようとは思わなかった。

……言葉でもって相手を弄ぶシメオンからすると、これは由々しき事態である。
魔性の者としてあるまじき間抜けな状況に、頬を冷や汗が伝う]

(270) 2014/06/22(Sun) 23:15:38

SWBBS V2.00 Beta 8++ あず/asbntby