― 一年前・ゲルトが村に戻ってきた日 ― ―――ルゥ兄、ごめんなさい…。[葬儀の席、ゲルトの顔を見るなり、囁いて倒れた羊飼い。支えてくれたのは誰だったか。酷く発熱していたのは、左肩>>55の手当せず悪化した傷の為で。葬儀から、手術へと。やはりまた、ゲルトに迷惑をかけてしまったのだったか。手術を終えて、意識を取り戻した羊飼いは。医師の前でだけは、かつてのように「ルゥ兄」とは、呼ぼうとしなくなっていた**]―回想・了―