[リゼットの耳にニコラスの言葉>>242は届いていた。
けれど少女には、彼が神の直接の行いと、神の思いを汲み行動する人の行いとを区別する理由が分からなかった]
……神父様がニコラスさんを助けたのは、
神さまの計らいじゃないのかな。
[そんなことをぼんやりと考えていると、不意に声を掛けられて現実に引き戻された。
行儀悪く揺らしていた足をぴしり揃え、声を掛けてきた人物――フリーデルに顔を向ける。>>263
神父に用事が、と問われるのには]
神父様、とシスターにも、です。
……もうすぐ雪が降って、みんな、冬仕舞いするから、その前にご挨拶をって……思って。