[ずい、と無遠慮にレジーナの顔が視界にアップで映りこむ。]
れ…れいのー…しゃ…………?
ま、まってくれよ。
もし、あれが本当に……。
や、すげえ認めたくないけど。
本当に幽霊や、オバケだとしても。
俺、今まで幽霊なんて視たことないよっ!?
[彼女を避けはすれど、苦手な訳でも、まして嫌いな訳でも無い。
だから拒否感などは沸かないが、しかし混乱は沸いた。
黒服の男が、本物の幽霊だと、見たと主張する自身が認めてしまえば。
特に経験のある者には、『自覚の無い霊能者』として映りかねないだろう]