「護りたいもの? 家以外に何を護ると言うのだ。 我らが護るべきは……」 ……兄上、我々が護るべきものは家だけではありません。 我らラヴァンディエ家は統治する者。 民を護らずして何を護ると言うのですか。[兄の物言いに私は大きな溜息を吐いた。やはり兄は利己的なことしか考えていない。それを改めて知って、落胆の色は消せなかった]