まったく……。 せっかく今度こそ"終端"に在れたものを。 ラトまでおってはそれこそ死ぬわけにいかぬではないか。 おかげで余の覇道がぶち壊しじゃ。[そう微笑んで嘆く女王であるが、覇道を拠り所にした霊体はその影を薄めることはなく。 むしろ片割れを得て再び実体化したかと呼べるくらい幻影が生気漲るように――]