[魔王城にて宴をひらく、とのメッセージ。それを難しい顔で眺めていると、手元を覗き込んでくる気配。ここにいるのは犬の親子を除けばただ一人きりで。警戒なくそのまま見つめていれば、あっさりとした決定が目の前の神から下る]
…ええ。行って楽しいものとも…あまり、思えませんね。
[青年は魔界が魔王によって閉ざされたということを知らない。知らない故、危険をおしてまで魔王の酔狂に付き合わなければいけない理由が分からず、あっさりと同意を返した。
手元に残る黒い蝶を空に向けると、彼らの決定が己を必要としないと理解したものか、蝶はあっさりと舞い立った]
あなたは、わたしの神ですから。あなたがお決めになったこと、すべてわたしの意志になるのです。