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[そうして…敗色の坂道を転がり落ちながらも
戦の日々を続けた、ある日。]
…、なんだと。取り残されている巡洋艦がいる?
[渋く苦い攻防戦の最中、
ウルケルの一隻が、まだ敵地の中に在る>>134との報が入った。
その巡洋艦の名を聞けば、タクマから最近…着任すると教えてもらった名前と重なる。]
…――――ッ、
[すぐ助けに向かおうとしたロー・シェンを引き止めたのは上官だった。]
『いいか、我らの艦隊も無傷ではない。
言い方は悪いが……所詮は雇った傭兵が乗る一隻だ。』
[自国民以外のために、これ以上の犠牲を払う必要はないと暗に言われた。]