……っ……やっぱ、重いよなっ![橋中央の対峙は一際激化する。弩の掃射を超えた重歩兵同士の激突。弩が下がれば隊をまとめた槍が、合間から援護の突きを繰り出し、押し返す力の一助とならんと力を尽くすが、均衡を破るには僅かに足りぬ] ……っかたねぇな……。[ぽつり、漏らした声に傍らの兵がびく、と震えた] 『ちょ、クレス殿?』[恐る恐る、名を呼ぶ兵に青年が向けるのは──不敵な、笑み]