[ 会談が終わると、男は再び自らファミルを彼女の乗ってきたランチまで送り届ける。
彼女が男の言葉に従い船の進路をシコンへと向けるなら、それを阻むつもりはなかった。
その航路の途中では、すでに海戦が始まり、別の危険が降り掛かる恐れはあったが、それもまた彼女にとっては覚悟の上の事だろう ]
[ 皇帝の兵が、男の連れた援軍についてを報告するかもしれないことは、ファミルに対するのとは別の計算ともなっている。
彼等が目にしたのは、巡洋艦三隻だけ。他の艦が後を追っているかもしれないとは予測できても、先行する小型戦艦については、まだ知られる事は無い ]