...と!
[ 背後から飛びかかって来た狼の背を急降下した騎竜の爪が捉えて引き裂き、同時に男が繰り出したレイピアが、その腹を貫く。 ]
ありがとう、シン...!
[ 再び上空へと舞い上がる相棒に礼を告げて、手にした小さな石の欠片を胸ポケットに仕舞った。
改めて見渡せば、視線の先で、王の援護を見事に生かしたイングリッドが、三頭の黒狼を仕留めたのが見える。>>262 ]
お見事!
[ これ程凛々しい娘に、心配だけを押し付ければ確かに鬱陶しいだけだろうと、先までの自分の態度を少々反省しつつ、男は賞賛の声を投げた。 ]