[無言のまま剣で前を指し示せば、無言のまま部隊が動く。密集隊形を組んでいるため、要となる一人の動きで全体を動かすことができた。そんな訓練も、日常的に繰り返している。罠の危険を理解しながらも、直進する。逡巡は死に直結する事も知っている。新たに現れた敵へと肉薄しようとしたとき、相手が投石具を構えた。>>249石に警戒して盾を構えたものの、飛んできたのは土くれや砂だ。盾の隙間から降り注ぎ、視界を奪う。それでも前進する兵たちの足の下で、地面の感触が変わった。]