>>263
本を読むのは好きだけど、読んだはしから忘れちゃうことも多いよ。
ちゃんと覚えてるのは、そんなに多くない。
うん――いい物語。
[きっと何度も読み返したのだろうと>>254、その本の様子と彼の言葉から察する。繰り返し捲られた本は、どれほど大切にされていようと、相応の古さを帯びるものだ。
好きだと語るその言葉はきっと本心なのだろう。けれど、あまり本を読まないと語ったその苦笑は、どこか影を帯びても見えて。
そうして、彼の答えは]
……新鮮。ああ、ごめん、なんていうんだろう……君が薔薇だったら、か。わたし、逆の立場で考えて……
たいせつなひとを待つんだね。
ああ、ごめんちょっと待って。うん。
[常になく、言葉が乱れる。呼吸をひとつ]