人狼物語−薔薇の下国

208 守護天使は暗闘する


天使を騙る者 シメオン

――泉――

[清らかで静謐な泉は、今は白い霧のベールに包まれてその全容を見渡す事ができない。
けれど、その事が泉の神秘的な雰囲気をより強め、天界らしい神聖さを深めていた。

その透き通った水を覗き込むようにして、畔に佇むのは天使の姿を模した魔性。
唇を緩やかに歪めて、巻き起こる混沌の気配を味わうように目を瞑った]

さて、彼らはいったいどうしたでしょうね。

[思い返すのは、先ほど置き去りにしてきたフェリクスとユーリエの事。
手を取り合って脱出する事を選んだか、それとも――

思案して、胸の内に微かに凝る感傷を断ち切るように首を振る]

(266) 2014/06/22(Sun) 23:11:50

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