―「荒れ地にすむもの」・モーイン―[魔法の泡に導かれ駆け下りていくと、世界樹の大枝が無残に圧し折られて作られた、開けた場所に至る。その中心に世界樹を食む巨大な蛇――「荒れ地にすむもの」モーインの姿があった] ――……。[巨体を覆う鈍く輝く鉄色の鱗は、如何なる攻撃も通じない、堅牢な城塞のようだ。世界樹に喰らいつく、あの巨大な牙にかかれば、玲緒の小さな身体など、あっという間に噛み砕かれてしまうだろう]