― 中庭・綿菓子屋台 ―
『ありがとー、って、本当に気にすることないんだからね?』
[涙ぐんでいるようにも見える少女>>256を、気遣うように体を屈める。
精霊術の使い手である彼女は、地面を戻した上で更に強固にしてくれたようだ]
『こんなことまでしてもらっちゃって、むしろありがとうね?』
[微笑みながら礼を告げる。
話題がアイリのことに及べば]
『そうそう、騎竜が綿菓子に似てるからって興味を持ってくれたみたいで。
ふふ、あの子自身もひよっこのはずだけど、先輩の顔をすることもあるのねぇ』
[先輩後輩の繋がりは学校の伝統のようなものだから、こちらとしても好ましいものだ。
目を細めながら呟いた後、そうだ、と視線を向け直し]