[>>256彼が此方を見て何を思っているかは知らず。]──…そうだ。[暗いなら、痛いなら、怖いなら。すすり泣きの一つくらい聞こえていてもいい筈だ。その一縷の希望すら見いだせない捜索を苦々しげな表情で肯定する。混乱の最中、悠長なことをしている場合ではないと分かっていたが、せめて諦める為の何かを見つけて納得させたかった。このような絶望的な状態で尚、救いたいと思える家族を持っているこの子供にしてやれる事はそれくらい。]