[だが、結局10年経った今も、当時赤子だった少女は、リーザは教会にいる。神に仕える己が、まさか赤子を育てることになろうとは。]もう他人とは深く関わるまいと、そう思っていたはずなんですけどね……。[だが、これも神が与えたもうた何かの試練なのかもしれない。もしくは、あのとき、大切な者に何もすることのできなかった自分への罰か。どちらでもいい。神父は与えられた役割を全うしようとするだけなのだから。]― 回想・了 ―