いっそ、こっちに多く出て来てくれりゃ...タヴィが早く戻れるってもんだが、な。
[ ぼそりと、呟いた言葉を聞いた騎兵の一人が堪え切れぬように笑った ]
『隊長は、昔っからオクタヴィアス殿に甘いですよねえ』
うるせー、甘やかしたつもりはないぞ。
[ 実際、剣と盾の使い方を教えてくれと請われて、稽古をつけた時に手加減した覚えはない。だが、そもそもいくら主筋の嫡男とはいえ、10以上離れた相手に、気が済むまで何時間でも真面目に付き合っていた段階で「甘い」と言われても仕方ないのは確かだった。
そして、思い返せば浮かぶ面影は、オクタヴィアスばかりではなく.........クレステッドと、もうひとり ]