[しかし綺麗な服だと言って貰えれば一転、顔を綻ばせて。]
ふふふっ、ありがと!
あたしもこんな服が織れるようになりたいんだけどねー。
織物、苦手なんだ……。
[と、今度は苦笑い。
自分は布を弄っているよりも、狩りに出る方がずっと好き。]
……あっ、そうだ!
もし気に入ったなら、これをあげるよ。
お近づきの印にさ!
[差し出したのは、同じ紋様が刻まれた小さめの布。
ハンカチにでも使えるサイズだろうか。
草原の民にとって、織物は貴重な交易品のひとつ。
宣伝も兼ねてサービスするのも悪く無いかな、と考えて。]*