[廊下の先で、ホログラフのウサギに道案内させている男性客>>187を見かけ、...は足を止めた。体感式ホログラフの知識はある。仕組みも知っている。だが、その上で、この船のシステムには信用を置けないと感じていた。表向きの説明以上の何か、もっと危険なもの、たとえば公表するとスキャンダルになるような何か――必ずしも物質ではなく、意図や目的――が積載されている気がしてならない。乗船してから、“積載”という単語がなぜか頭から離れないのだ。]