やあ、さっきぶりです。
[客室内でサンドイッチを貪り終えたあたりで聞き覚えのある声が耳に入り、
近づいてくる人物に、私は手を上げ朗らかに応えた。>>200
煙草リレーで受け取ったバトンは表の胸ポケットから顔を覗かせる。
周りのビニルはまだ新しいまま箱を覆っており、
手もつけず、而して捨てられぬ未練がましさは声にせずとも語られよう。]
これ、どうも。
減煙との決着は先延ばしにしました。
[胸元の箱を指で叩いて会釈し、とりあえずの謝意を彼に伝えた。
旅の目的を聞かれると、書面に記したのと同じ表向きの回答を告げる。]