― 回想・参戦前のコルリス郊外 ―
ごめんってば!
トルメンタのことを忘れてたわけじゃないの。
ただ竜舎のある場所でお願いしますとまでは言えなかっただけで!
[夜になって、街から少し離れた所にある洞窟で待っていてもらった相棒の所にこっそりと出かけ。
事情を説明したらてしられた。思いっきりばふばふと。
いかに柔らかな羽毛で覆われていても、結構痛い]
夜とか、お休み貰えた時は、出来るだけこうやってくるから。
許してってばー!
[ばふばふばふばふ。
ひとしきりやられた後、夜の空に舞う影があった。どうにか折れてもらった証の夜間飛行。
その後も人影があるのは夜だけで、朝方に飛ぶ水色の竜は鞍も置かれず誰もその背に乗せていない。
パッと見には野生の竜とも思えたはずだが。
騎竜師を知る人達を騙せるほど、甘くはなかったようで*]