[>>191 感じの良い方の吸血鬼が、己の血親の心の臓を取り出す時も、特にその瞳に感情は乗らない。
ただ、唯一無二の何か失った―――そんな喪失感を覚える。
親は選べねども、己を生まれ変わらせた親であることには変わりないということか。
微かに、ほんの微かに目を細めた。
>>204 偉そうな方の吸血鬼の丸投げに、>>208応えなされた説明に、どうやら自分たちは殺されないらしいことを知る。
自身を縛りあげつるし上げていた蛇がその拘束を解くのは同時くらいだったか。
床に下ろされたものの、そのまま膝を突く。動くこともままならない。]
一応聞く。
―――拒否権は?
[はからずして二人の吸血鬼を仰ぎみる形に。
この足が自由に動くなら、どうしただろう―――内心自問する。]