― ハールト近郊南 ―
[元より3倍以上の人数が相手。
囲まれぬよう指示した2隊を入れ替えながら移動する手法は一応の効力を発揮してはいたものの、
賊軍もまた満を持しての蜂起。
自分より強いものと当たるときの基本たる1対多数の戦法は民兵の間にも訓練されており、ゴブリンは徐々に数を減らしていった。
それでも、戦い慣れしていない民兵のうち恐慌をきたした者の背後を一突きするのはゴブリン一体で容易いこと。
場数というのは大きな武器であり、だからこそこの人数差であっても一気に決着がつく様なことはなかった。
馬賊改め騎馬隊の活躍もあり、賊軍の人間の屍もゴブリンやオークといった魔物の屍も、入り乱れて各所でこと切れていた。
>>241 こうも早期にローランドと相対することになったのは実は偶然だったが、運も実力のうちと思うことにする。]