[と、教会に戻ってくれば。
自分と神父以外にもう一人の人物。 >>258]
……リーザちゃんじゃありませんか。
[この人物が教会を――厳密に言えば、その近くの墓所を――訪れることは、珍しいことではない。
経歴が自分と似ていることもよく知っているから、特別気にかけていた、と言っても嘘にはならないだろう。]
いらっしゃい、リーザちゃん。外、寒かったでしょう。
……神父様にご用事?
[そう問いかけるフリーデルの表情は、やや複雑。沈んでいるようにも見えるが、それだけでもない様子で。
何せ、ただでさえ難しい年頃の女の子相手。しかしリーザの経歴は更に特殊だ。]