― 昨夜/修道院跡 ―
[ 護る、と告げた言葉に、オクタヴィアスから決意と願いをこめた言葉が返る>>255 ]
ルクス・フォン・ヴェデット…それが、俺の本当の名だ。いや…昔の名、だな。
[ その願いに答えは返さぬまま、オクタヴィアスの目を真っすぐに見て、その名を教えた。
ただ一人の人しか、知らなかった名を ]
もう、俺には必要無い名だから、捨てると言ったら、ノイアー伯...叔父上に、これまでの生を捨てるようなことはしちゃいけないって諭された。
どんなに辛くても、後悔だらけだったとしても...その生があったから、今の俺があるんだって。
だから、この名は叔父上に預かってもらっていた。
[ けれど、その人は、もう居ない ]