ごめん、誰にも話していないから……
重たい事頼んでしまって、本当にごめんね。
……うん、まかせて?
[まだ言うか。
信頼してるに決まってるでしょう?と、彼にも分かるようこくりと一つ頷いて、こう告げる。
何処か歯切れの悪い、困ったようにもみえる返答>>126に、首を傾げるものの。
確かに、女に約束されてもなぁ……とぽりぽりと頬を掻いた。
彼が人狼だから……だとは、そのときに気付くことは出来ないだろう。
対等な交渉ではなかったと、内心で謝りつつも、ぎゅうっとナイフの柄を握る。
軍部で正式な武術訓練を受けていない理由もここにある。
万が一のときは、生物兵器と化せと、暗黙に言われているのだ。
もし死んだとしても、失敗だったということがわかるだけ、軍の奴らにはデメリットはない。
"約束"
ソマリがもし、人狼であったら、平静な顔で殺すことは出来ないし、きっと腕力も技術も足りない未熟者であろうと思うけれど。
"そのときは"、"必ず"殺して見せる。
――たとえ、忌み嫌う"ガルー"に頼ったとしても。
そう思いながら、彼に言葉には、真剣な顔でこくり、とひとつ頭を縦に振ったのだった。**]