……いよ、っと!
[近づいて来た騎士に真っ向切りかかる──と見せかけ、踏み込みから身体を低く沈める。
対象を見失った騎士が踏鞴を踏むのに重ねるように、その向う脛を思いっきり蹴っ飛ばした。
直接通るダメージは少ないが、相手がバランスを崩せばしめたもの。
後ろによろめいた騎士は後続を巻き込むようにがしゃがしゃと倒れて行く]
ガチで切り合うと、消耗バカになんねぇからな、この手。
[単独で多数を相手取る事も多かったから、自然とこういう搦め手も身についている。
騎士道無縁である故の、場当たり戦術、ここにあり。*]