[そっと、胸元を握りしめる。軍服に隠れたペンダントの、その先。そこに煌めくは、白金の指輪。もはや彼の愛情を亡くした自分には、これを身につける資格などないのだ。そう思っても、どれだけ自分に言い聞かせても。手放すことが、出来そうになかった。]