― 回想・数年前 ―[まだ6つか7つの頃だっただろう。ラド兄と「たいしょー」がこの日もやってきていた。ラド兄を他の子に取られてしまい、壁際でぼんやり眺めていたら、いきなりぽんと頭に大きな手が乗った。] あ。たいしょー。[なにしてるんだ、とか、みんなと遊ばないのかとか、聞かれたように思う。別に、と答えていたら、玩具をひとつくれた。]