[普段であれば意識せずともできたことが、今はとにかく物憂い。視線を動かし、周りを見遣れば先程とは違う存在が目に入ったもののそれが誰であるかには意識は向かず]――…。[たったそれだけで疲労で動けなくなる体。けれど自分で動けという声>>260に剣呑な視線を向けてしまう。――できるものならやっている。そんな意思は伝わったか。そもそも自分をどこへ連れて行くのか。この男は誰なのか。幼げな外見にも関らず向けられる瞳は、彼が見た目通りの年齢ではないことを表すようで]