[お堅い、そして何より近寄りがたいと思っていた龍族の長と、気付けば当たり前のように笑顔で会話している。
その状況を齎してくれた『柱』の使命に感謝を新たにしつつ]
おう、そりゃあいい。
丁度、アタシも島に何かが出来ないかって、考えてたところなんだ。
[そう答えるキアラもまた、相手が歴史ある種族の長であることは深く考えてはいなかった。
それはある意味、種族のしがらみを超えた『柱』同士の関係性を築いたことの弊害だったかもしれない]
温泉かぁ。
そりゃあ酒が美味――島の活性化に役立ちそうだ。
[即物的な所に飛びついてしまう鬼族の感性は、利点やら欠点やら*]