[その後は自分で誂えた観戦席に座り、じっと試合の様子を見つめていた。いつものように動きを観察しながらも、一組終了するごとに、シロウに紅茶とクッキーを差し出す。真剣に見るというのは、案外疲労するものである。それは、身にしみてよくわかっていた。]