― 運動場の仔竜 ―
『ぴぃ!』
[何なんだよ、という風竜の疑問>>253に対するのは『ともだち!』という即答。
自身の特異性に自覚がない仔竜にとっては、謎に思われているというのが謎だった]
『ぴぅ……』
[問いへの答えに零れた笑み。>>254
それは、仔竜にとっては嫌なものではなかったけれど。
手を差し伸べられ、向けられた言葉に上がったのは、ちょっと困った、という響きの鳴き声。
それから、仔竜はふるる、と首を横に振ってふわりと舞い上がる]
『ぴぃぃぁ、ぴぃ』
[『まだたりないから、だめ』。
そんな言葉を残して、仔竜はぱたぱた、飛んで行く。
魔法生物が数体、その後を追って飛んでいく。
何体かはその場に残り、一斉に四方に散ろうと動き出していた。**]