― 外壁上 ―
[ かろうじてダガーはイェンスの腕を掠め、彼が距離を取った隙に、カスパルも体勢を建て直す ]
...相変わらず、だな。
[ どこか楽しげに響く声が耳に届くと>>254被せていた硬い殻が思わず欠け落ちて、こちらも素の口調が零れる。
打たれた腰は、まだ痺れるような痛みを持っている。動きが制限された状態で、重く鋭い剣筋を何度も躱すのは困難だ ]
はあっ!
[ 故に選んだのは速攻。勢い余って壁から落ちるも厭わぬかのように、全力で駆け出し、レイピアを膝ついた相手の剣持つ手元を狙って突き入れようとする* ]