人狼物語−薔薇の下国

13 Chant 〜あなたを失い死を知った〜 SIDE:B


技官 カサンドラ

― 開戦前 シュヴァルベ ―

[講演の仕事が終われば、再び馴染みの家や店に顔を出す。
 ラムスドルフ家、いつも廃棄品を分けてくれていたパン屋さん、それから、下宿の女主人をやっている――]

[いつものように、菓子折りに仕込んだレポート。
 それから、世間話をいろいろと……。知らなくていいことをこの上司は教えなかった。自分預かりとはいえ、毛が生えた程度の素人を使っている自覚があるのだから]

『いつも安月給で頑張っているのネェ。貴方、何か欲しいものは無いノ?』

 私に好きなだけ研究させてくれるパトロンと、それから私の作ったモノを使ってくれる人、かな。

『ソウ。今は帝国でよろしくやっているケレド、今公国で、今以上の職権が与えられたら、貴方何をするノ?』

 ――先ず、私の親の遺品を奪った奴からそれを回収する。

『アラ怖い』

[公国出身であり、かつ出自まではっきりする唯一の――親の遺品を持つ、男は口元に手をあてて野太く笑う]

(260) 2013/06/15(Sat) 19:45:27

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