人狼物語−薔薇の下国

144 クルースニク、襲来!


変わり者 アレクシス

[刃のようだったバルタザール>>246の声は、瞬く間に弱々しく途切れた。
元の彼を知らぬ男はそこに幼子の姿を垣間見て、そっと涙を拭おうとする。
指先を通り過ぎてしまうかと思われた雫は、微かな温もりと共に指先へ灯った。]

 貴方は、望んでいなかったのですね。

 ……魔は、悪ですか?
 そう在るのは、耐えがたいものですか?

[バルタザールが血を与えられた過程を知らない。彼の考えを知らない。
誰かの心に触れることは、その相手を識ることであると、男は死してから学んだ。

魔について尋ねる瞬間、バルタザールの頬に触れた指先が震える。
生まれた瞬間から魔である己が嫌われていることは当然なのに、普段ならどうとも思わないことが、今はひどく苦しい。
リエヴルとの関係とも異なる血の繋がりは、男の内に未知の感情を呼び覚まし、困惑の表情を浮かべた。]

(259) 2014/02/27(Thu) 01:08:58 (ico)

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