[一体どれほどの時がたっただろうか。何曲か弾き終わるとギターを傍らに置き、椅子代わりに使っている小さなコンテナに手をつきながらぼーっと虚空を見つめていた]…[伝えたところで信用される確率も低い。そもそもこんな所では誰かと出会うことの方が少ないだろう。さらに信用されるとなるとなおさらだ]…[なぜ私なのか、そもそもなぜあの人は私を…]ん…[この無口な性格を少しだけ恨めしく思いながら暗い天井を見つめた]