― 少し前:帝国兵追跡 ―
[敵の応戦に、騎兵が跳ね飛ばされる。>>194>>195
刃を受けた傷口から血が滴り、軍服を黒く染めている。
痛みに眉を潜める。徐々に剣が重く、振りぬく動作が鈍くなってゆく。]
……これ以上は無為、か。
[クロイツの返答>>120に、ぐっと唇を引き結ぶ。
彼の策により、兵は戦意が戻ったように思えたが。
長引いた市街地掃討により実際数は大きく削られており、顔には疲弊も色濃い。]
後背との距離が開きすぎるな。
無念だが技官は諦めざるを得ない……な。
[単騎であれば、追っていただろう。
だが、率いる小隊が傍にいる。
更にその後方には未だ刃に頽れる自軍兵も居るはずだ。
一平卒の身ならばまだしも、指揮官が一人、勝手な判断は許されない。]