……あ……
マーティンさん…?
………っ、だ…大丈夫っす。
ち、ちょっと…これは、持病みたいなもので…
[自身を心配してくれたことを理解して、慌てて誤魔化そうと強張った表情を柔らかくしようと試みる。
アキレアのことを知る者ならば、アキレアと持病の関係に、疑問を持つかもしれない。
それから台車は運ぶから、と医務室に連れて行かれそうになれば、]
ほ、ほんとに、大丈夫っすから。
これはアタシが運ぶっす。
危険物は、資格がないと運べないっす、し。
[医者のいない医務室にいっても意味はない。これに効く薬などどうせないだろうし。
と、思ったことは本当。
それよりなにより、燃料を運ばれるのが駄目であった。
アレクシスがソマリに許可を得ていることは知らず、他の人に見つかってはいけないと思っていたから。第1エリアから、客室まで運ぶのはこれまたやっかいだろうと。
ちなみに危険物の運搬が資格者しかできないというのは嘘である。管理や扱うときはともかくとして、運搬は誰でも可能なのだ。
それがバレてしまったかどうかは、わからないが。
辛い身体を無理やり動かし立ち上がって、去ろうとするだろう。
だが、医務室へと強く言われたならば、観念してついていく。
そのとき燃料も一緒に医務室まで運んでほしいとお願いして。*]