[ふっと、僅かに目を細める。] ……なぁ、ノトカー。 もし、俺に何かあったなら、俺の部屋の公爵家の印が入ったところに――…[そうとまで言いかけ、ふと首を振る。] いや。何でもない。 すまんな、変なことを言った。[苦笑いを浮かべ、言葉を濁す。公爵家の印と共に仕舞われているのは、トールから受け取ったローズクォーツの通信機。既に自分も相手も、それを使うことはないのだろう。それならば、せめてノトカーの元に、と思ったのだが。]