それから、領主だから平民だからと、言葉を交わし難い現状を 打破したい。 そうすれば、民の声も聞きやすくなる。 何を改善するべきなのかも見えやすくなる。[そう思ったのは、あの馬車での出来事が意識に引っ掛かっているせい。何故、と思った答えは、今なら理解出来る] 民が望む生活を、出来うる限り支えたい。 ……下町に住む人達は、とてものびやかに暮らしていた。[ラモーラルに住む全ての民が、あんな風に過ごせたら良い。そんなことをダーフィトに語った]