[アルテス西南の皇太子領について打診すれば、ロー・シェンは惜しむことなく認可をくれた。>>256]
その決断力、頼もしいな。
おまえの名で誓約書を書いてほしい。
俺はそれを持って、鉄底族のところへ行ってくる。
最初に切るカードは、「決闘の申込み」だ。
これは実力主義の鉄底族が拒むことはないと思ってる。
だが、「こちらが勝ったら、味方についてもらいたい」という条件には、難色を示すだろう。
ドワーフの眷属は魔王の領地で奴隷階級だという話だ。女子供を人質をとられているようなものだからな。
その不安を取り除くために、この時点で避難場所──自治区の用意を示す必要がある。
ま、流れはそうなんだが、代表戦に勝たなければ、御破算だ。
おまえとアイリとで、しっかり頼むぞ。