……なんで……あんな姿に……?
[天龍の卵と龍玉石化した虹竜の卵。
それらが見つかった時、周囲に親龍の姿はなかったと。
ふたつの卵を見つけた父はそう言っていた。
だからこそ、放置できずに保護してきたのだと]
まさか、とは思うけど……。
[それにより、仔を奪われたと思ったから? とは、口にはできなかった。
それをなしたのが他ならぬ自身の父である事を思えば言えない、ともいうが。
その予測が生じさせる複雑さが重しのように思えて、刹那、動きが止まってしまうが。
[そんな様子を叱咤するように、白銀がるぅぅぅぅぅ、と高く鳴いた]