― 闇桜の領域 ―[胸倉から手を離しても身体は蒼月に捉えられたまま。何でこのまま?と思ったのも束の間、蒼月は右手を天へと掲げ、歌のような言葉>>196を紡いだ]─── 剣?[月光と桜花から作り為され、蒼月の手に収まった物は、そう称するにはやや形が違うようにも思う。見惚れるように見詰めていると、蒼月は震える太刀に向けて制する言葉を紡いだ]何…?[唐突なそれにナネッテは疑問の声を上げる]