― 明かず森 ―
[初めて出逢った森の外れで、今宵も暫しの別れを告げる>>247]
それでは…、行ってまいります。
きっと同属の者が、迎えにきてくれているかと。
[朔夜に合わせ里へ戻る事も、その折には生来の力を殆ど使い果たしている事も、彼に娶られてより数ヶ月で習慣になりつつある]
…光力を満たし次第、直ぐに戻りますから。
[迎えに来るという言葉をやんわりと流し、絡めた指をそっと擦る。
同属に彼が歓迎されない事は確かだが、それは彼への畏怖に近く。
どちらかと言えば、夫への心証がこれ以上悪化しない事を願って]