[ それは、日課として身体を動かしていたときのこと。
子供が覗いていることに気付く。
何が面白いのかと思ったし、すぐにいなくなると思っていたため、特に気にも留めていなかったのだが。
目をきらきらとさせて、興味深そうに眺めていて。
集中するにつれ、その視線は頭から排除されていったから。
Tシャツから覗く刺青と相まって、ドキドキされていたことは知らない。>>154 ]
………どうしたんですか?
迷子?
[ 制服へと着替え終わり、帰ろうかと外へと出ると、まだそこにいて。
つい、声をかけてしまったのだ。
図らずもポケットに常備されるようになった飴玉を渡せば。
ほろり、溶けるように笑ってくれたのだったか。>>155 ]