― 嵐の砂浜 ―[嵐は一向に収まる気配はなく。雨風をしのげる岩場を見つけたのを幸いと、少し休息をとることにした。] 目的のために戦う…か。 戦う目的…[土砂降りの雨なのに、思い出すのは石造りの学院の窓を覗いたあの日の朗らかな日の景色。中庭には、留学生だという二人が汗を流し剣を打ち合う姿。] 懐かしいな。[幼いころ両親を失った時から、ただ平穏な日常が奇跡的なものだと認識するようになった。] 変化するものだからこそ、その軌跡は愛おしい。[謡うように、*呟いた*]